中国の武漢市で発生した新型コロナウイルスが世界で広がりをみせています。
日本国内でも2020年1月24日現在、2名の患者が報告され、各地でマスクが売り切れになるほど話題を集めています。
そんな中、中国は「春節」という中国特有の連休期間に入りで多くの中国人が来日しています。
そこで今回はマスクでコロナウイルスが防げるのか調べてみました。
新型肺炎・コロナウイルスとは
新型のコロナウィルスがどんなものなのかを簡単に紹介させていただきます。

コロナウイルス(Coronavirus)は、一本鎖(+)RNAウイルスのニドウイルス目のコロナウイルス科のウイルスをさし、コロナウイルス亜科、トロウイルス亜科を含む。
エンベロープ表面に存在する突起によって太陽のコロナのような外観を持つことからこの名が付いた。
ウイルスの増殖は細胞質内で行われ、小胞体やゴルジ装置から出芽する。
コロナウイルスの中にはエンベロープにヘマグルチニンエステラーゼを有し、赤血球凝集性を示す種が存在する。
SARSコロナウイルスは既知のコロナウイルスと大きく異なった塩基配列を持つことが示された。
コロナウイルス属のゲノムはRNAウイルス中最大(約30kb)である。
引用元:Wikipedia
これまで、2012年中東、2013年イギリス、2015年韓国と3度の流行が確認されています。
そして2020年1月20日、中国広東省で人から人への感染が確認されたと発表されました。
ウイルスはバンコク、東京、韓国、北京、上海、 広東省、台湾、米国ワシントン州に広がり、患者は500人を超えています。
将来的にパンデミック(世界的大流行)をもたらすことが懸念されています。
新型肺炎・コロナウイルスはマスクで予防できる?
いまの段階で分かっているコロナウィルスの予防方法について紹介します。
感染ルートは人から人

コロナウィルスの感染ルートは『濃厚接触のみ』との結果が出ています。
●「濃厚接触者」とは、「患者(確定例)」が発病した日以降に接触した者のうち、次の範囲に該当するものである。
i. 世帯内接触者:「患者(確定例)」と同一住所に居住する者
ii. 医療関係者等: 個人防護具を装着しなかった又は正しく着用しないなど、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」の診察、処置、搬送等に直接係わった医療関係者や搬送担当者
iii. 汚染物質の接触者: 「患者(確定例)」由来の体液、分泌物(痰など(汗を除く))などに、必要な感染予防策なしで接触した者
iv. その他: 手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と接触があった者等
引用元:国立感染症研究所
難しい文章なので分かりづらいですが、患者と一緒に住んでいたり、対面で会話したり手を触れるなど近い距離での接触があった時に感染する可能性が高いとされています。
マスクで予防はできない?
コロナウィルスの予防方法は、基本的には風邪やインフルエンザと同じとのことです。
感染しないため(うつらないため)、そして自分が感染した際に人にうつさないための予防方法は以下の通りです。
【うつらないために】
- 手洗いをこまめにする
- 人混みは避ける
- アルコール消毒の活用
【うつさないために】
- 咳や発熱がある場合はマスクをする
- 感染が疑われる場合は医療機関に連絡してから受診する
結論から言うと、これまでの研究ではマスク単独でのインフルエンザやかぜなどの予防効果は示されていません。
そもそも(かぜやインフルエンザ等の感染症に関しては)マスクは予防のために使うものではなく、感染してしまった人が周囲に広げないために使うものです。
コロナウイルスについても同じです。
無症状の人がマスクで感染を防ぐのは不可能というか、あまり意味がありません。
大事なのは、感染している人や感染している可能性がある人がマスクを使用して感染の広がりを防ぐことなのです。
マスクは”うつらないため”よりも、”うつさないため”のアイテムというわけですね!
マスクの正しい使い方
マスクは感染症の感染者が使うことで効果があるもので、予防にはあまり効果がないとされています。
ですが、理屈からいうと鼻と口を覆うことが出来ているのですから、飛沫感染の予防はできそうですよね。
マスクが感染症の予防法として確立しない原因のひとつには、多くの人がマスクを正しく装着できていないということが考えられます。
ここでは、正しいマスクの使い方を紹介させていただきます。
正しいマスクのつけ方
一般的なプリーツタイプのマスクのつけ方のポイントはこちらです。
- ゴムひもは外側にする
- プリーツ(ひだ)を上下に伸ばしてマスクを完全に広げてる
- ノーズピースを鼻の形に合わて、あごの下までしっかり伸ばす
- 鼻からあごまでしっかり覆う
しっかり自分の顔とフィットさせて、鼻からあごまでを覆うことが大事です。
続いてマスク着用の悪い例です。
- ゴムひもがゆるい
- ノーズピースとプリーツ(ひだ) を顔に合わせていない(隙間が多い)
- 口だけを覆い、鼻は出ている
- 着用していたマスクを顎にかける
隙間が多く顔にフィットしていなかったり、鼻を出している状態はNGです。
また、着用していたマスクを顎にかけるのは多くの人がやっていることかもしれませんが、顎の部分には飛散物が付着している恐れがありますので、それがマスクの内側についてしまう恐れがあるので絶対にやめましょう。
正しいマスクの交換頻度
感染予防の観点から、正しいマスクの交換頻度を考えてみましょう。
まず、1日中同じマスクをつけ続けるのはNGです。
かぜやインフルエンザ、そしてコロナウイルスは飛沫(くしゃみや咳)だけでなく、触れることでもうつります。
ウイルスのついた手でマスクを触ったり、ウイルスが表面に付着したマスクを触った手で目や鼻、口を触ることで感染してしまう可能性があります。
お医者さんなどの医療従事者がインフルエンザなどの飛沫感染をする感染症の患者さんを診察するときは、1回1回必ずマスクを着け替えています。
そうなると、私たちもウイルスに触れた可能性がある時にはその都度マスクを変える必要があると言えるでしょう。
ですので、
- 周りの人からくしゃみを浴びたとき
- あちこちを触った自分の手でマスクを触ったとき
- ウイルスがついているかもしれないマスクの表面に触ってしまったとき
などはマスク交換することを推奨します。
そして、マスク交換をする際には必ず手洗いをしましょう!